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SUPER COMIC CITY22

 ←新サークル始動★ →スパコミありがとうございました★
取り急ぎ、次回参加イベントの宣伝です。
スパコミです。某少年漫画二次創作ですが、よろしくお願いいたします!!

5月3日 SUPER COMIC CITY  東京ビッグサイト
東4ホール し 29b 
ジャンル:少年漫画FC

二次創作本の既刊【夏の行き先(R18)】【君の隣(R18)】【最後の夜】に、新刊一冊です。(余力があれば、ペーパーも持っていきたいけど…うぅぅ)

新刊  【夏の薄闇】新荒R18 200円
【君の隣】【最後の夜】の続きのような…そんなような…
寸止め続きだったので、今回はちゃんと最後までいきました!やったね新荒!←

まだ直し途中ですが、一応お試し載せておきます。(例によって、キャラ名は伏字)
そんなこんな、まぁとりあえず、もう我慢できないからえっちしようよ。的なお話です。




【夏の薄闇】(一部)


広い地下を案内板を頼りに歩いた。
広告が紙面を埋めた太い柱を曲がると、大きな改札の横の柵にもたれるように立つAの姿が、人垣の向こうに見えた。
しかし、それに気を取られればたちまち人にぶつかる。
「すみません」
平日の昼間というのに、人が多い。さすが東京、と思いながら、Sは慣れない人ごみを小走りに掻き分けた。
広い改札の向こう側。
イヤホンを耳に、ぼんやりと前を行き交う人波に目を向けるAが、自分を探す様子はない。
「Aッ」
たまらず、Sはその名を呼んだ。
いつもなら容易に声の届く距離だと思うのに、改札を通過してゆく人々に阻まれて当然Aには聞こえない。
傍を歩いていた数人に怪訝な目を向けられて、Sは小さく頭を下げた。
こめかみから顎へと伝った汗が、落ちてゆく。暑い、と思って、SはTシャツの袖で乱暴に顔を拭った。

夏の照りつける太陽は全く見えない地下なのに、ひどく暑い。

澱んだ熱に包まれた人々の顔は、陽炎のように歪み、揺れる。
その中で、Aだけがはっきりと形をもって、そこにいて。Sはそれに手を伸ばすように、もう一度Aを呼んだ。
「Aッ!」
すぐ横に立って。
それでやっとSに気付いたAは、あからさまに驚いた顔を見せる。それでも
「…おっせーんじゃねェの」
と言った声は、すでにいつものAのそれだった。
「悪い。ちょっと迷った」
「だから、オレがそっち行くって言ったじゃねェか」
そう言いながら、AはSから視線をそらせ、イヤホンを外した。
黒い髪が白いイヤホンコードに絡むように揺れて、それがひどくSの胸をざわつかせる。

いつも、そんな姿は見ない。

部活ではもちろん、学校内で音楽を聞くAの姿など見たことが無いし、寮の部屋にあるのは少し重そうなヘッドフォンだった。
真っ白い、華奢なイヤホン。
そんなの持ってたんだ、とSが思う間もなく、それは乱暴にAのバッグのポケットに放り込まれた。そのまま、ぐるりと背に回された赤と黒のボディバッグも、その足元の大きなスポーツバッグも。そもそも、今Aが着ている服一式も、Sには初めて見るものばかりだった。
「だいたい、着いたら連絡とか入れるもんじゃねぇの?」
見慣れない姿のAをまじまじと見ていたSは、そんな言葉と共にじろりとAの細い目で睨まれて我に返ったように、あぁ悪い、と言った。
「…荷物、多いな」
「色々持たされたからァ。実家帰りゃこんなもんだろ」
言いながら、ひょい、とそれを肩に担ぐAに、持とうか、と言いかけて。しかしSは差し出しかけた手と共に、その言葉を飲み込んだ。
勝手が分からなくて、戸惑う。
なんで今更、と思いながら。けれど、ひどく戸惑う。
そんなの当然だ、とSはAへ伸ばしかけた手を赤茶の髪に突っ込んで何かを振り払うように髪をかき上げながら、思い直した。
五日ぶりに会うAは、何も変わらないまま、大きく変わった。
友人で、チームメイトで、大切な仲間。かけがえのない存在であることは何も変わらないけれど。目の前のAはもう、それだけではなくて…。
 
友人という時間を共有し続けてきた、恋人。

インターハイが終わるまで。それが約束だった。告白をし、想いを伝えた夏の始まりの日から。インターハイが終わるまでは、関係を変えない。そう約束して、無理矢理いびつな『友達』という関係を続けた。
少なくともSは、触れたい抱きしめたいと突き上げてくる熱を押し殺しながら、一か月。必死で友達の距離を守った。
「で、どっちなん?」
歩き出そうとしないSを見返り、いつもと変わらぬ少し投げやりな口調でAは言う。
いつもと同じ呆れたような表情の奥で。けれどギリギリで視線を合わせようとしない、その目尻が僅かに赤くて。
Sは胸を締め付けられるような息苦しさと、堪らない幸福感の中で、うん、とやっとそれだけを、絞り出すように言葉にした。
うん、じゃねーし。とお約束のように返すAの声も、やはり少し擦れていて。伝わるわずかな緊張に、少しだけSの口元が緩んだ。
「駅前ではあるんだけど…」
「どこ口だっての」
ちょっと待って。と言いながら、Sは自分の携帯を開く。表示された地図を睨みながら、こっち、と歩き出した横に、Aも並んだ。
ふと腕の触れる一瞬に震えるのが自分の体だけでないことを感じながら、Sは地図と駅案内板を交互に眺めた。

昨日慌てて探したホテルは、駅からそれ程遠くはなかったけれど、横道に入るため少し分かりづらくて。腹へった、荷物重い、と言いながらSの案内に従っていたAが、最後はSの手からケータイを奪って
「チャリ乗りが地図も見れねーとか、ありえねェ」
と、あっさり発見した。
ビジネスホテルではあったが、比較的新しいこともあってかなかなかに洒落ていて明るく、フロントの雰囲気も悪くはない。
柔らかな雰囲気のフロント係にスポーツバッグを預けながら、Aはそんなホテルの様子にあからさまに安堵した表情を見せていた。
「お客様はタイムバリュープランとなりますので、一七時以降のチェックインになります」
と少し申し訳なさそうに言われ、Sは、ハイ、と答える。
「その方が安かったんだ」
「あぁ、問題ねェだろ」
 夏休みに東京に観光に来た地方の高校生。そんな風に見えているのだろうか。それもあながち間違いではないと思いながら、Sはスタイリッシュと表現されるであろう大きな自動ドアから、外に出た。
「あちぃ」
そう言いながら、Aがその後に続く。

都会の暑さは逃げ場を失ったように澱んで、まとわりついてくるように思う。箱根とは、同じ夏の暑さでも質が違う、とSは思った。
頭上で照りつける太陽の光を、ビルの窓と外壁が容赦なく反射し、熱をアスファルトが増長させる。
せめて太陽が早く傾いてゆくことを願うように思いながら、二人並んで、ただ歩いた。

少し遅めの昼食と、慣れない人ごみの中での当てもない、買い物、という名目の街歩き。
話題はインターハイの事と、その後の事。Aはやはり二位に陥落した自転車部の今の様子が気になって仕方ないようだった。
電話で話してはいたがそこにはやはり時間的な制約があった。
少し早口に、Hちゃんは、Tは、Mは、と救護室で顔を合わせていたI以外全員の名を出してとりあえず当日の様子を報告させると、次は部活の様子、部員の様子を矢継ぎ早に質問し、聞きたがった。
二人きりの食事も、街歩きもそんな風で。デートなどというという色気ある言葉はそこには微塵もふさわしくはなかった。
少し険しい顔をして、Oちゃん置いてくりゃよかったんだよなぁ、と本気とも冗談もつかない言葉を吐くAを見ながら、Sは少しだけ、今日部活に帰ると言ったAを引き留めたことを後悔しそうになって、ため息を吐いた。
「A」
ただ暑さから逃れる為だけに入ったファストフード店を出た時、Sはたまらず少し前を歩くAを呼んだ。
「ん?」
少し気怠けな声で、Aが振り返る。
立ち並ぶさまざまな店のショーウィンドを眺めながら、しかしどこを見ていたわけでもなかったらしいその細い目がSだけを捉える。
振り返った瞬間黒い髪が少しだけ揺れて、額からこめかみにかけての肌が見える。
そこにある真新しい傷。それに、新開は今日初めて、手を伸ばした。
「……ッ」
「痛いか?」
びくりと肩を震わせて身を引いたAの、見開かれた目を見つめたまま、Sはその傷をゆっくりと撫でる。
「…まだ少しな。だから、」
さわんじゃねーよ、とAは真っ赤になって新開の手から逃れ、傷口を隠すように前髪を小さく撫でた。それでもよく見れば、黒い髪の奥に、その傷口は赤く透ける。
風もなく、熱澱む街の中。
Sは、その傷口に身の内のもっと熱く澱んだものを引きずり出されるような気がして、ごめん、とAから目を逸らせた。
それに返る、Aの言葉は無くて。

必死に取り繕っていた何かが、二人の間から剥がれ落ちていた。

まだ沈まない太陽は、しかし一際高いビル遮られて、見えない。
そのビルの電光掲示板に映し出された時刻を確認したSが先に立って歩き出すと、Aも何も言わず横に並ぶ。
向かう先は決まっていて。もうすでに、迷う余地は、無かった。




そんな、こんなで!ホテル DE えっちヾ(。゜▽゜)ノ

どうぞよろしくお願いいたしまぁ~す☆


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